TOTO 混合水栓の交換(TBV03401J)
30年経った風呂場の混合水栓が、いよいよ駄目になってきた。カランとシャワーの切り替えは問題ないのだが、温度調節が出来ないのと、ワンウェイバルブ不良と思うが、設定温度によっては、ガタガタ振動と共に異音がするようになってしまったので、新調しましょうという事にした。
今の混合栓の状態をチェック
新しく買う混合栓と規格が合っているのか、また、不具合が無いかの現状をチェック。
INAXの混合水栓で、流石に古さは否めない。当然ながら30年の溜まった水垢でゴテゴテになってしまっている。
30年間よく持ってくれました。ありがとうと言いたい。
で、取付配管のサイズ等をチェックしている時に気が付いた。よく見ると、壁側給湯側の取付カバー(フランジ)が浮いている。
ありゃ?ネジが緩んでいるだけかな?と思ったら、やはりきつく締めてもこれ以上奥に締まらない。給水側のフランジはちゃんと壁側に締める事が出来ている。
さて、原因を調べようと、両方のフランジを緩めると、この状態。
なんすかこりゃ?
給湯側はナットがあり、給水側はパテのようなもので固定してある。ん?という事はナットが邪魔をするから右はナットの代わりにパテで固定してるってのか?
30年間気にならなかったから別にどうってことないけど、ちょっと酷い施工だな。でも、当たらしい水栓を付けるにはこの不具合は解消したい。
解消方法は後で考えるとして、新しい水栓を付ける為に全体の規格サイズを確認してみる。
接続配管径は、一般的なPJ1/2(呼び径13㎜)だった。まぁ、これは家庭用ではお決まりのサイズ。そして、温水、冷水配管ピッチは標準の200㎜。大体このサイズなので、一般的な混合栓サイズに合致する事が判った。
取り外し
さて、不具合原因を調べる為、配管を取り外してみる。
そこで早速違和感。給湯側がやたら固い。これは何かありそうだぞ。
外してみて分かった。なんと給湯側(左)の配管の突き出しが給水側より長い。そして、給水側のパテで固定されているだけと思っていた方は、パテの内側に同じナットで止めてあり、その上から防水の為か、パテが盛られていた。
なるほど、フランジが浮いていたのは、この突き出した配管が原因だ。そして、長い分両方の長さを合わさなければならないので、給湯側だけ無理やりねじ込まれていたという事。だから固かったんだ。施工不良。30年、ずっと気が付かなかった事も悔やまれる。
では、何故給湯側だけが長いのか。裏はどうなっているのか見てみたが外さないと分からないので、とりあえずパテを取り去り、配管を台座から外してみた。
すると、給湯、給水側のネジ部分の長さが5㎜違う事が判明。
はは~ん。
ネジサイズが違うのにそのまま放置し、取付部分で誤魔化したという所かな。配管屋さんと風呂ユニット業者は違うのか、職人さん委託の縦割り仕事だから解決できず、結果こうなるんだろうなぁ。
という事は、給湯側の長いネジにワッシャを噛まして奥に引っ込めましょうという事にした。だが、そんなワッシャーはなかなか無い。とりあえず、もう一度取付直して対策を練る。
TOTO 混合水栓(TBV03401J)
さて、取付サイズも確認できた所で、色々ネットを徘徊し、手ごろな値段で良いものが無いかなぁと物色。聞いた事の無いメーカーであれば1万以内でも買えるのだが、やはり日本製となるとそれ以上する。予算は1万5千円以内で探していると、TOTOの今どきのスタイリッシュなデザインのものに目がとまった。
条件としては、今どきのスタイルで、日本製、レバー操作がしっかりしていてクリック感のあるタイプ。TOTOさんで、同じようなスタイルで1万そこそこで売っているものもあったが、よく見たらシャワーの無いタイプで、確認してなかったらもうちょっとで買ってしまう所だった。危ない危ない。
今の浴室システムはINAXで、混合栓も勿論INAXだったのだが、今回はこのTOTO製品を選んだ。(←実はこれが失敗。訳は後述。)
商品が到着
最近は本当に届くのが早い。翌日発送で、2日後には届くもんね。いい世の中になった。
早速開封の儀。
色々な部品が2段になって収まっている。その部品層の上側を取り出すと本体がお目見え。
じゃ~ん。
いいねぇ、クロームで光り輝いております。
ここで気が付いた。シールテープが同梱されていない。まぁ、プロ用だからなぁ、持ってない方がおかしいというか、いちいち入れていても業者は持ってて当たりまえだから無駄になるわな。
近所のホームセンターでシールテープと、問題の給湯、給水配管の突き出し誤差を埋めるべく、内径30MMのパッキンを購入。
シールテープはエアコンプレッサ関係で付属のものがあって、再装着時に使っていたのだが、心もとなかったので買い直した。これは大正解で、付属のものは質が悪くそして薄い。15Mでも150円程度だったので、失敗した時に足りなくなる事はないので安心だ。
不具合解消
さて、もう一度取り外し、給湯側のネジ長誤差を埋めるべく、パッキンを2枚重ねて装着し、突き出し長を調整できた。
ナットと接地面にはシリコンコーキングで防水しておいた。
これでなんとかなりそうだ。しかし、ここでまた問題発生。
給湯側配管長が長いからか、その施工業者が長さを誤魔化す為にRC1/2テーパーに無理やりねじ込んで広げてしまった所為なのかはは不明だが、ネジ回転数を調べると、給湯側の方が多く、奥まで入り込んでしまって、長さが合わない。
うーむ。
奥まで入り込むという事は、配管をその分切ってしまえば良いだけなのだが、その当時の業者がそれをしなかったという事は、やはり、無理やり締め込んでテーパーサイズが拡張してしまったという事なのだろうか。そんな事したら配管に亀裂が入らないのかな。
という事は長い分削るか切ればいいのだが、その要因が判らない状態で配管を切ってしまい、取り返しのつかない事になる事だけは避けたい。そして、今、作業する為に家全体を断水しているので、長くなると家族に迷惑がかかるので、ここはシールテープを大目に巻いて凌ぐことにする。
これがまた大変で、巻きすぎると入らないし、少なすぎると奥まで入りすぎる。結局ちょっと時間がかかってしまったが、買い直した長いシールテープが功を奏し、何度もやり直しながら何とか左右の突き出し長を揃える事ができた。
またまた問題発生
TOTOのフランジは、INAXのその配管固定ナットとサイズが合わないのだ。
TOTOのフランジはかなり小さい。一方、INAX側はナットの大きさを配慮して大き目になっている。
ここで一つ勉強になったのは、やはり同じメーカーで揃えなければ、細かいサイズ相違等で困ってしまうという事だ。なので、もし、ベースのメーカーが判るのであれば、同じメーカーをチョイスする事が大事だという事が判った。
なるほど。
そんな事もあろうかと、前回外した時に装着せず、今回の為に外して先に磨いておいたのだ。
以前買っておいたこれまたTOTOの研磨剤(キラリア)で磨く。
流石キラリア、磨けば光る。
やっと装着
なんとか難関を乗り越え、いよいよ本体の装着である。
もう、この梅雨明けの蒸し暑い季節で、風呂場はエアコンも無いし余計蒸し暑くいので汗だくである。
フランジの浮き、長さ問題も解消し、無事装着完了。
温度計を使って40度の温度調整、動作確認、水漏れチェックを行って問題も無かった。
長さの問題だが、今の所、機能的、外観も問題ないのでこのままでいいか?
プロだったらそうはいかないけどね。
使用感
兎に角、スタイリッシュ(笑)で、逆に少々古いタイプの浴槽とミスマッチかもしれないが、カッコよくなった。また、今までは、シャワー、カラン側の切り替えレバーがあったのだが、それは右側に集約され、上がシャワー、下がカランと簡単明瞭な操作となって便利。そして、その切り替えはカチッというクリック感があって分かりやすい。ただ、癖で下まで下げてしまったり、カランのつもりで上にまわして、頭から水をかぶってビックリする(苦笑)という事は慣れるまで続きそうだ。
このメーカーでは、カラン側(下側)全開にしてカランがぶつかるという事は無いので、取り回しについては制約はない。
シャワーは、今までと出方が全く違うのでやはり違和感を感じてしまうのだが、節水とコンフォートウェーブという流水で節水タイプだが水量が強く感じる。シャワーの吐出穴は3重で、一番外が大き目、二番目が少し細く(見える)、中央が縦長の穴からバブルジェットのような水流が噴射される。シャワーを使っている時に、例えば新幹線の巡航時の音(クォ~)という音が聞こえるが、そんなに大きな音でもなく、多分慣れれば問題ないレベルだ。多分、バブルジェットを作っている時に出る音なんだろう。どんな製品でも長年使いなれた商品を変えると、違和感を感じてしまい、少々ストレスを感じるのだが、やはり、それは慣れなので、暫く使っているとそれがまた心地よくなるものだ。
総括
水回りは全くの無知だが、色々調べる事で勉強になった。そして、前述したとおり、メーカーは統一した方が何かと都合が良いという事。また、以前発生していた洗面混合栓のガタガタ異音も、既に交換済みで対処できないのだが、ワンウェイバルブというものが必ず混合栓には入っているので、それが原因で異音を起こしている事もわかった。シールテープは逆回しにするとやり直し等、配管に係る知識を得る事が出来、まぁ、まだまだ素人レベルではあるが私にとっては今回の作業で色んな面で満足できた。
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