序章:一寸にも足らぬ声
全国的に梅雨入り。じめじめして日も照った日には、蒸し暑くて体にカビでも生えそうなそんな憂鬱な日。
富士通PCのキッティング中に、何故か起動に時間がかかる状況に陥った。シャットダウン後からの、所謂コールドスタートでは問題なく立ち上がるが、再起動時だけ時間がかかる。現象としては、メーカーロゴ(BIOS)も表示されないブラックアウトしている状態でディスプレイとしては信号無し状態。どうやら何かのデバイスを認識しようとして失敗している感がある。しかも複数台試して見たが同じ現象。という事は本体ではなさそうなのだが、一応、再起動に関係するOSの設定を色々いじくってみる。
試してみた事
- 電源プラン
標準のおすすめプランだと、省電力重視なので少々パフォーマンスが劣る。なので高パフォーマンスに変更していたのだが、これが問題か?と思い、メーカー設定の電源プランに戻すが変わらず。 - 高速シャットダウン
よくある高速シャットダウンを無効化すると再起動時のトラブルから解放されたりするのだが、今回はこれを行っても変わらなかった。 - 再起動の場所
スタートボタン、ctrl+alt+delボタンで表示されるロック表示から、右下の電源ボタン、ALT+F4での再起動を試したが、全て同じ。 - ブートセクタの修復
コマンドプロンプトでゴリゴリやってみたが、駄目だった。
でも、コールドスタートでは立ち上がるというのは、一体どういう事か?
ディスプレイポートとディスプレイの相性
今回のパソコン(富士通最新2022年モデル)は、最近のパソコンにありがちな、ディスプレイポート(以後DP)×2、アナログポートしか実装されていないタイプ。このパソコンに接続していたディスプレイは、10年位前に購入していたASUSのHDMI+DVI+アナログポートが実装されている。アナログでもよかったが、解像度の高いDP⇔HDMIの変換ケーブルで接続していた。
変換ケーブルがダメかと思い、他のケーブルを試して見たがやはり同じ現象。なら、これかな?とアナログポート同士に変更してみた所、正常に立ち上がるようになった。ちなみに、DP⇔アナログポート変換ケーブルでも問題なかった。
原因
この結果から原因はDP⇔HDMI変換ケーブルかと思ったが、念の為、該当PCと最新のディスプレイ(IO-DATA)で再検証すると、全てのポートと変換ケーブルを間に挟んでも問題なく立ち上がった。という事は、原因はPC側でもなく変換ケーブルでもなく、ASUSディスプレイ側のHDMI、DPのデバイス認識不良が原因という事になる。
DPはマルチディスプレイにした場合、メインディスプレイ情報を覚えてくれない等(よく考えるとこのディスプレイだったナ)パソコン側とディスプレイとのデバイス認識が出来ていないような状況に陥る場合があり、今回は、最新のPCと10年前のディスプレイで技術のタイムラグなのか相性なのか判らないが、再起動時にPC側がディスプレイの接続デバイスの認識ができなくなり、BIOSロゴ表示前で固まってしまっていたようだ。
考察
そろそろこのディスプレイも変え時なのか。しかし、10年も壊れずに使えている素晴らしく言い製品で、まだまだ使えるのに、「技術の進化」によって置いてきぼりにされたデバイスが過去の産物として結果的に出現してしまい、持続性の観点からは技術が進歩した結果、逆に後退している現状が露呈する。車の技術もさもありなんだが、壊れた部分、技術が追い付かない部分だけモジュールとして付けなおし、その世界が掲げているサスティナブル、持続性なんちゃらとやらを高めていかないと全く意味がなく、どこかの誰の財布が笑顔になるだけで環境には何も(全くという訳ではないが)役に立たない。確かにこれからの取り組みだとは思うが、エラそうな事言っている割には何も進歩していない感が拭えない。企業も政府もその下で生きる人間も、同じベクトルに向かって生きて行かないと逆に無駄な努力に成り下がるだろう。
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