RDS接続「ライセンスを提供するためのリモートデスクトップライセンスサーバがないため」エラー

RDS接続エラーは突然に。

ライセンスを提供するためのリモートデスクトップライセンスサーバがないため、リモートセッションは切断されました。サーバ管理者に問い合わせてください。
エラーコード:0x3
拡張エラーコード:0x101

ある日突然、このエラーが発生し、全RDSユーザが接続できなくなった。3か月前に構築し、安定稼働している時だった。

原因究明、設定確認

サーバはWindows Server 2022 Standard。オンプレのHYPER-V環境。特に物理サーバ、ネットワークの問題は見受けられない。

ライセンスサーバのライセンスマネージャを確認してみる。

問題なし。では、ライセンスサーバの構成を確認するが、

これも問題無し。

サーバマネージャのRDライセンスタスクの展開プロパティを確認するが、ちゃんとライセンスサーバは登録されている。

このエラーでよくある、ライセンスモードも指定はしっかりされている。

RDライセンス診断機能でエラー発見

次に確認したのが、Windows管理メニューの「RDライセンス診断機能」を開いてみると、ライセンスサーバ情報にサーバが指定されないように表示されている。

RDライセンス判断情報として、

エラーメッセージ

リモート デスクトップ セッション ホスト サーバの猶予期間が過ぎましたが、RD セッション ホスト サーバでライセンス サーバが1台も構成されていません。RD セッション ホスト サーバにライセンスサーバが構成されていないと、RD セッション ホスト サーバへの接続は拒否されます。

と表示されており、同表示最下段の「リモートデスクトップサービスライセンスサーバ情報」には、要約として0個のライセンスサーバが指定されましたとあり、リモートデスクトップセッションホストサーバにはライセンスサーバが1台も構成されていません。と表示されている。

なんでじゃ。

サーバマネージャの展開プロパティの展開の構成をみても、既に登録されている。ならばとサーバのIPアドレスで追加登録しようとしても、エラーで弾かれる。

ググってみると、レジストリで登録すれば良いとの事だったので登録し、再起動するが解消されず。

原因切り分け

途方に暮れるが、まずは原因の切り分けをするため、RDS自体が動いているかの確認として、下記コマンドで管理モードでのRDS接続を行ってみる。コマンドは以下の通り。

mstsc /admin

コマンド実行で表示された管理接続モードのリモートデスクトップで接続してみるとすんなり接続ができた。という事はRDSサーバとしては問題なく、ライセンスサーバが構成されていないだけという事になる。だがしかし、ライセンスサーバは設定できているように見える。

原因が判らない。そろそろシステムが止まってから3時間が過ぎようとしている。飯も食えない。まずい。心不全症状が出ている所にさらに追い打ちをかけるが如く心臓がバクバクする。俺このまま死ぬんじゃなかろうかと・・・。

原因はWindowsのRDSサーバ登録バグ

試しにパワーシェルからコマンドでライセンスサーバの登録を行ってみた所、これがビンゴ。

inalServiceSetting -Namespace root\cimv2\TerminalServices).SetSpecifiedLicenseServerList("サーバ名")

もう一度「RDライセンス診断機能」を確認すると今まで1台も登録されていないと表示されていた所にサーバがちゃんと表示されている。

更にクリックすると詳細が表示される。

これで、通常のRDS接続を行った所、正常に接続できる事を確認した。再起動しても問題なし。

再起動して直ぐはまだOSが立ち上げ切っていない(サービスの遅延起動等)ので同じエラーが出るが焦らない。

とりあえずホッ。

エラーの根本原因(MS談)

マイクロソフトに確認すると、バージョン関係なくサーバマネージャからライセンスサーバを登録しても、登録しきれていない事例が多数あるとの事。その場合はパワーシェルか、グループポリシーから設定する事で登録が完了し、正常に稼働するとの事だった。ただ、グループポリシーとサーバマネージャの両方で登録するとエラーとなり、同様の現象が発生するので、どちらか片方だけ有効にする必要があるとの事だった。どうやらこのRDライセンスサーバ登録には根深いバグが潜んでいるらしい。

多分、私の寿命が2,3日縮んだ事は間違いない(苦笑)。もう、このエンコしかけのちっちゃい私の心臓では耐えられないかも。