検証用に中古のNetwork Management Cardを購入
ひょんな事から遠方に存在する既存システムのUPSと通信で制御するNetwork Management Card(以下、NMC)の設定変更を行う事になった。
だがしかし、そのシステムは既に運用中であり、電源管理というリスクの高い設定なので、まずはローカルで動作検証を行う事にした。だが、ローカルリソースにUPSはあってもカードはなく、新品で用意するにも費用がかさむので、ここはネットで中古を買う事にした。
中古のNMCのパスワードが分からない
迂闊だったのは、このNMCにログインする為のID、パスワードが分からなければアドレスも分からないという事が買った後に判った事。購入時にはその情報は知らされず(販売店も分からない)、所謂自己責任でと言う事になる。リセットボタンがあるのでこれで簡単にリセットできるのかとおもいきや、付属の専用シリアルケーブルでパソコンと接続し、telnet通信からコマンド操作でないとパスワードリセット作業はできないのだ。勿論、このケーブルは持ってないし、単品で購入しようとすると結構なお値段がする。さてどうしましょうか。
ケーブルが無い場合の他の対処方法。
そこまで高くはないので買ってしまえばいいと言われれば何も言い返せないが、時間が無かったし、もちろんそれでも購入する予算も無かったので、違う角度から攻めてみる事にした。
※結局後から作った
UPSの液晶からアドレスを確認する。
まずは、NMCのIPアドレスを確認して、後からブラウザで設定変更する方法。
※ユーザ名、パスワードはデフォルト(apc)になっている事を期待。
表示モードをアドバンスに変更
表示モードがスタンダードだと、「NMC」項目が表示されないので、予めアドバンスモードに切り替えておく。
- 通常画面で「sc」キーを押下し「メインメニュー」を表示
- 「」キーを「セッテイ」まで押して表示し、「」キーを押下の後、
「」キーを「メニュータイプ」が表示されるまで押下。 - 「スタンダード」が表示されている事を確認し、「」キーを押下して編集モードへ。
- 「」キーを押下して、「アドバンス」に変更。
- 「」キーを押下して設定を確定の後、「sc」キーを押して通常画面へ戻る。
NMCメニューからIPアドレスを確認
アドバンスモードからNMCメニューを表示し、IPアドレスを確認、編集する事ができる。
- 通常画面で「sc」キーを押下し「メインメニュー」を表示。
- 「 」キーを「セッテイ」まで押して表示し、「 」キーを押下し、ゲンゴを表示後、「 」キーを押すと、カードを刺すまでは表示されなかったメニューセッテイ NMC:が表示される。
- 「 」キーを押し、次に、同じように「 」キーを押すと、現在のIPアドレス状態が表示される。
- 同様に「」「」「」キーで編集し、終わったら「 」キーを押し、デフォルトゲートウェイの次まで押すと設定が保存され、NMCがリブート(再起動)される。
リブートは2分弱かかり、元の表示に戻れば、通信できる状態になっている筈。
パソコンでアクセスしてみる
IPアドレスとサブネットマスクが分かったら、ネットワークセグメントに設定を合わせ、ブラウザでアドレスにアクセスする。DHCPであれば同セグメントになっているので、DHCPサーバでリース状態を確認して払い出しを確認するか、NMC検索ツール(APC Network Management Device IP Configuration Wizard)[要java]をインストールして検索する。
私の環境ではこの検索ツールを使っても、何故かNMCを見つける事ができなかった。
ログインIDのデフォルトはid、パスワード共に:apc なので、これでログインできればラッキー。入れなければ、パスワードリセットが必要。
リセットボタンを押したら、ブラウザログインでもパスワードはデフォルトにならないのか?
答えは、ならない。
リセットボタンを押すと、シリアル接続なら30秒間デフォルトのapcに戻る。という事は、ブラウザからのアクセスでもログインできるのではないかと、試して見たが、やはり駄目だった。
シリアル接続でパスワードをリセットする。
パスワードが判らないのではどうしようもなく、シリアル接続からのパスワードリセットを行うしかない。シリアルケーブルの作り方と、接続方法は下記記事で紹介します。
編集後記:一寸にも足らない戯言
最近の犯罪者の海外逃亡、海外活動等をみて、また、かの映画「ブラックレイン」から見ても、国境という目に見えない境界線のおかげで好き勝手出来るかという事が露呈してしまっている。今に限ったことではないが、政治家の規制、自らを律する、自戒する精神の甘さを一般国民の目の届かないところでヌクヌクと甘い汁を吸いながら生きている事が、今回の事象で意に反し?、反面教師として表れた。これは、記憶に新しい暗殺事件にも通じる所だが、どうしても大きな黒幕や隠れた膿というものは、正攻法では暴けず、何か知らのマスコミが面白がるような事件にならないと表面的に表れる事が無い。人間というものは得てしてずるい生き物なのだ。
https://www.apc.com/jp/ja/faqs/FA277027/