メルセデス・ベンツ E250(W212) フロントブレーキローター交換(2回目)

2回目のフロントブレーキローター交換

前回の交換から約3万キロ経過したので交換する事にした。厚さリミットの30㎜に対して、にわか計測で30.4、5㎜しかなかったので、そろそろかなと思って交換する事にした。本当は先週のシルバーウイークという聞きなれないどちらかの3連休でやりたかったのだが、狙ったように台風が直撃したのと、体調がすぐれなかったので、延期に延期を重ね今週やっと行えた。

気候も一番良い季節なので、作業としてはやりやすい。

私の運転はそこまで荒くないので、ブレーキパッドは十分に残っていた。このまま使えそうな位なのだが、やはり新品とは相性が悪いし、パッド自体はそこまで高価でもないので、ローターと共に新品に交換をすることにする。リアはローター共に殆ど減ってないので今回は交換しない。それにしても、流石、本場ニュルとアウトバーンで鍛えた足回りはごつい。国産と比べると一回りも二回りも重厚感がある。

リフトが欲しい

もう何年この言葉を言っているだろうか。しゃがんだ体制で行うのは作業効率が低く、なにより腰が辛い。いつも通り車の下に馬をかますのだが、やはり安全性は低い。誰も保証してくれないこの状態で、逃げ場のない車の下に頭を突っ込み、目の前にシャシが迫っている光景は怖くてたまらない。リフトも危険と言えば危険だが、自由度が格段に違う。4点で一気に持ち上げる事と、フロントかサイドの1点で持ち上げる方法とでは、車への負担度も全然違う。

最近はクイックジャッキや持ち運びが出来るシザーリフト等、家庭用100vでも動く商品が沢山出ている。しかし、クイックジャッキでは少しリフト量が心もとないし、シザーリフトはまず、購入方法からしてフォークリフトが必要だったり、そもそも一般家庭には輸送してくれない等ハードルが高い。そして、保管場所も必要。そもそも結構なお値段がする。設置までまるっと依頼すればいいのだろうが、そこまで踏ん切りがつかない優柔不断な私。

作業開始

ブレーキローター交換は特に難しい作業ではない。4本のボルトと1本のビスを外すだけの作業だ。ただ、最初と最後に行うスプリングの脱着が、最近の握力の低下でなかなかうまくできない。加えてリフトの無いしゃがんだ体制で力を集中させる事は難しい。胸元にその作業ターゲットがあれば体重を掛ければたやすい作業だとは思うが、いかんせん腕力、握力だけに頼る作業は体にも負担がかかり、効率悪いのはこの上ない。なんとか外す事は出来るのだが、最後の最後で体力も落ちている所にあの固さといったらない。

そこでちょっと考えた。木工等で使うクランプを使う事を思いつき、やってみると、固定にコツが要るが、比較的簡単に力を入れなくても脱着できるようになった。これは少し収穫だ。

外したら、まずはブレーキダストに塗れたキャリパー、ハブ、スプラッシュガードを清掃する。外したローターを観察すると、やはりドリルドの影響で均一に減らず、レコード盤以上に見た目は良くない。

縁の残り具合を見てみると1㎜ある。両方で2㎜減った計算。寿命は短いわ高いわ。維持が難しいと言われる所以がこれだ。

今回もOZ社製(Otto Zimmermann)を使う。純正と比べドリルド穴数が一つずつ少ないが、逆に少ない方がブレーキ鳴きはしにくい。どっちかと言うとソリッドの方が耐久性、ブレーキ鳴き確率低減で私にとってはありがたいのだ。そもそも、日本で200km/h以上出す事はないので、ドリルド等は私には豚に真珠、猫に小判、無用の長物なのだ。カッコ良いけどね。

防錆処理

ブレーキローターは数あれど、防錆処理が施してあって信頼性のあるローターとなると選択肢はかぎられる。装着前にこの塗装を剥がす必要があるのかというとそれは必要ない。というのも、ちゃんと説明書に書いてあるからだ。取り付け後、マイクロゲージで取り付けの歪が無い事を確認し、段階を踏んだ速度指定でブレーキをかけ、当たりをつけるだけで良い。勿論、事前にローター部分に付着した油脂は綺麗に清掃しておく事は言うまでも無い。部品屋さんによっては、急ブレーキを掛けなければ普通に乗っているだけで良いとも言われる。それで綺麗に摩擦部分だけ塗装が剥げ、残った部分が防錆の威力を存分に発揮してくれるという事になる。取り外したロータの写真はブレーキダストで隠れて見えないが、錆は殆ど発生していなかった。見た目は確かに大事。ヤナセも防錆処理を気にしてHELLA PAGID社の取り扱いを止めた位だ。

ブレーキパッドの仕様の違い

ブレーキパッドは以前はHELLA PAGID社製だったが、今回はMETELLI社製とした。理由は値段とブレーキダスト。ブレーキダストは経過を見ないと何とも言えないが、この円安の煽りを受けて以前と比べると高額となっている。この安いタイプを選んだのに、それでも購入直前で価格改定が入り見積もりよりも割高になってしまっていた。外車ユーザにとっては円安は悲痛の叫びだ。HELLA PAGID社の仕様は純正に近く(というか多分純正OEM?)、アウター側のパッドには接着テープが張ってあり、キャリパーに張り付く事でブレーキが掛かっていない状態でもロータに接触難い構造になっている。なので、外すときはパッドをショックレスハンマーで「しばき外す」必要がある。まぁ、そんなに固着はしておらず一発で外れるのだが。しかし、今回のパッドは接着テープは無し。最初これを見たときに少々不安になった。その代わり、厚めのラバーが張り付いている。

装着完了

ブレーキサポートを固定するボルトは18㎜と言う、国産では通常使わないサイズのボルトが使われている。そのボルトにロックタイトを散布し、規定トルクで締め上げる。つくづく、外車のボルトサイズには戸惑う。そして、難関のキャリパーの板バネをはめ込む。先述したクランプを使う事で、少し手間取ったが、息を切らす事無く作業を終える事が出来た。

うん。綺麗にでけた。

慣らし運転と心配事

ブレーキの利き具合を確認した後、ローターの当たりを出しに走りに出る。走りに出たばっかりでは、ブレーキ圧力が掛かってないパッドが遊んで、ローターにこすれる異音がでた。ブレーキパッドの接着面が無い心配事が的中してしまう。しかし、一度ブレーキを踏めばその音は止まり、キャリパーに張りついたのかそれ以後異音はしなくなった。低中高速で10km程走ってそれぞれでブレーキを優しく掛け、綺麗に当たりを出す事が出来た。

異音やブレーキ鳴きは無し。よしよし。これでまた3万キロは大丈夫かな。翌日は久しぶりの作業で体中が筋肉痛に見舞われたが、達成感があるので気持ちいい。

追記:2022年10月23日

2週間以上経ったので、点検と掃除を兼ねて、タイヤを外してチェックしてみた。勿論問題はなかった。ローターの穴には僅かながらダストが溜まっていたが、ホイール側にはうっすらとブレーキダストがあるだけで、殆ど汚れていなかった。これは凄い。

交換しなかったリアの方が汚れていた位。リアはフロントに比べ半分以下の汚れ具合だったのだが、それ以上に汚れていない。ただその分、ブレーキのタッチ、フィーリングは、若干制動距離は伸びる感じがする。今までなら、止まる直前は「ぐぐっ」っと止まってくれたのが、「ス~」と滑ってる感じがする。あくまで感じがする、気のせいレベルで、止まらないとか危ない訳ではなく、普通に止まってくれるので問題はないが、ニュル等の超高速域ではやはり性能は大きな差が出るのだろうと予測できる。だが、日本では必要ないと思う。

追記:2023年5月16日

交換から半年ほど経って、ブレーキ鳴きが出てきてしまった。もしかするとリアからかもしれないのだが(リアからでした)、ブレーキダストが少ないのは良いのだが、期待したほどブレーキ鳴きはおさまらなかった。本格的に対策を練るか。

Blog後記:一寸にも足らない戯言

2022年10月に入った。金木犀の良いカオリ漂う、私が一番好きな季節&私の誕生日月。心地よい。

それとは裏腹に、最近は私自身も色々な事で何かと不満が募り精神的に情緒不安定になりがち。SNS等を徘徊していると政治に纏わる不満が噴出している事が目に付く。

大臣達から聞かされ見せられるものは、たいそうな絵に描いた餅ばかりで、言ってる事は「いっちょ前」なのだが中身が無く、また、言うだけの「聞く力」に辟易し、諦めたわけではないが、今の状況だといくら抗っても無意味なのかと絶望感を抱く。それは3段ロケットからアベノミクス、異次元のなんたらに至るまで全てに当て嵌まる。

所謂、「ええかっこ満点、テスト0点」というやつだ。

また、SNSではなく単なるバッシングの集い掲示板に成り下がっているそのSNSは暫く覗かない事にした。

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