中古車バイク市場
最近の中古バイク市場は大荒れしている。自動車業界もそうかもしれないが、新車で魅力的なバイクが無いので中古車市場が非常に高騰している。高騰しているもうひとつの理由としては、バイク買取業者による転売目的買取が価格上昇の原因で、為替や原油価格のようにいわゆる投機によるもの。特にバイクは趣味性が高いので投機にはもってこい。
例に挙げると、HONDA CBX1000は、以前では40万から60万ぐらいが関の山だったのが、今は100万は当たり前、300万を超える車体もある。希少性の高いバイクは非常に高価になってきてしまっている。それだけでなく、以前では値が付かなかった20年落ち3万4万キロに達するバイクでも、数十万の値がついていたりする。下手すると同クラスのバイクが新車より高くなっているというとんでもない現象も出てきている。この現象も新車がクズなのと、中古車の需要があっての事だとはおもうが、いつかその買取業者も買取るバイクが無くなり遅かれ早かれ破綻するのではないかと考える。
さて、日本の自動車を取り巻く環境というのは非常に酷いもので、何かあると二言目には「温暖化」「二酸化炭素」「燃費」となり、13年を超える車は買い替えなさいとばかりに自動車税増税。メーカは車を売りたい為にパーツの供給を早い段階でストップ。道路は渋滞ばかり。自己中的な運転をする輩が多く、もし、自分の好きな車を買ったとしても走らせる場所なんて無い。なので、最近はめっきり興味が薄れてきてしまった。
自分は車関係を生業としたぐらい車やバイクが好きだ。だが、その車好きが車に対して興味が無くなるのだから、興味が無い人が車を好きになれと言ってもそりゃ無理な話。やはり車に興味の無い人にとっては移動手段としての価値観でしか見る事が出来なくなると思う。
HONDA AX-1
そんな中、私も手段としてのバイクが必要になり、色々バイクを物色していたのだが、やはりなかなかコレというバイクが無い。それでも最初に候補に挙がったのが、HONDA AX-1
1987年のバブル期に発売され、当時私も良いなと思っていたバイク。2眼ライトで水冷、ツインカム、セルフスタータ、チューブレスタイヤ、リアキャリアが標準付属。付けようと思えばフロントシールドも違和感無く付けられそうなスタイリング。
このバイク、前期と後期に大きく分かれ、大きな違いはメータのウインカーランプが左右についているものは後期となり、後期の方がサスや色々なところが改善されていて性能が良い。
しかし、1987年製という所でパーツが無い。これは致命的。まんまとメーカーの策略に嵌っているのだが、それに加え、良い状態のバイクが無く、とんでもなくぼろいバイクでも結構な値段がついていたりで諦めた。
HONDA NX125
同じくAX-1の兄弟車であるNX125。これはなかなかの燃費と信頼性の高いバイクなのだが、いかんせん貧弱なスタイルと大きさ、さらに100キロ出ない性能、年代もAX-1と同じく部品が無いのでコレもパス。
HONDA VT250F、XELVIS
じゃぁ、VT250FかXELVISも考えたが、
更に年式が古く、部品がないので修理がすぐに出来ないのでは困りもの。
HONDA XR250R(ME06)
これは昔から憧れだったME06。なんてったってかっこいい。そしてデコンプレバーと言う特殊な機能がついており、マニア魂をくすぐってくれる。当時これに憧れてXLR250Rを買った。だがしかし、同じように良い玉がない。そして、始動はキック。
マニュアル車なのでエンストする事はあるだろうから、信号青のスタート時にエンストこいて、大急ぎでキックレバーを出してえい!えい!ってエンジンを掛ける事はしたくないし、後ろにも迷惑がかかる。なにより危険である。ちなみに、XLR250Rで、キック始動時にケッチンをくらい、その勢いでタンデムステップにかかとを強打し、何針か縫った苦い思い出がある。
HONDA XLR250R BAJA
これならXR250Rよりは玉数がある。XR250Rは自分も当時乗っていたので性能のよさは良くわかっているつもり。XLR250Rはオイルクーラーが無く熱ダレするが、このBAJAにはXRと同様オイルクーラーが標準装備されているので、そのあたりは安心だ。しかし、やはりキックスタートで、最大の欠点はホーンがACホーンだと言う事。
これはですね・・・私も「うそ?」って思った程なのだが、「ビー」ではなく、「ポー」。
ホントに「ポー」
おもちゃか。
と思うぐらい、バッテリーレスはメンテナンスが容易なのでいいのだが、欠点としてここに現れてしまう。バッテリーレスの工夫としてウインカーにも出ていて、通常であれば前後のウインカーは同時に点灯するが、同時に点灯させると発電が追いつかないので、前後交互に点滅させて電力低下を防いでいる。これはこれでよく考えているなぁ、と感心するのだが、レースやるわけではないので、ちょっとやりすぎかなと。
HONDA XR BAJA
では、次世代のXRはどうだい?
セルフスタータ、DCホーン、信頼のXRエンジン、ドライサンプ、信頼性は低いがデジタルメータ、大きな車体。でも、スタイルがなぁ、ME06と比べるとやはり劣る・・・。それに中古なのに平気で35万越え。おい!20年前のバイクだぞ!なんでCRF250L新車に肉薄する値段になんのか!?中古同士になると完全に価格は逆転し、最新型より高くなる。
HONDA CRF250L
と言うところで、そのCRF250Lを検討してみる。
・・・が、どう考えても購入意欲がわかない。なんなのこの頼りなさ。国外製造でダサいヘッドライトとテールランプ(テールに至っては他車種と共通。消費者を愚弄している。)と、ふにゃふにゃなリアサス。信頼性の無いエンジンと汚いフレーム溶接痕。無理やり締め上げられてるボルト類。最悪な排気サウンドとカラーリング。最終型のMD30もひどかったがこれは輪を掛けて酷い。これで自信をもって発表とか言われた日にゃもう何もいえん。デザインは実車をみると写真とは違って良く見えるものなのだが、実車を何回見てもだめだった。
HONDA VTR
VTRはどうかな?
ハーフカウルやメータ周りは良い。でもやはり小さいので女子用のバイクとしか映らない。そしてイタリアバイクのモロ真似と言う残念極まりないデザイン、貧弱な足回り。多気筒なのに必ずと言っていいほど大きくてダサい1本出しマフラー。おまけにVTRと言うビデオと勘違いするネーミング。現代風なのにABSも付いてない車体設計の古さ。怠慢と言わざるを得ない。全てにおいてへなちょこバイク。VTは良かった。Rが付いて駄目になった。エンジンは最高なんだがな・・・。
SUZUKI GSR250S
では、スズキのGSR250Sはどうだい?
ハーフカウルが付いて、車体も250にしては大柄。そして迫力のデュアルマフラー(←コレ大事)乗りやすいしクラスにしては安価。でも、テールランプが交尾中の虫のしりみたいだし、なにより、いくら安くでも中国製はパス。
YAMAHA WR
ヤマハのWRはどうだい。
とんでもなくハイスペックだし、大きいし足つき性を全く考えていないシート高は非常に好感が持てる。しかし、なんかそっけないスタイリング(昆虫っぽい)と車体とマフラー等、バランスの悪さ。そしてなにより値段が高すぎる。
HONDA CB250F
うーん、と悩んでいたらCB250F登場!
おおっ!?これは!と思ったのだが、中身はCBR250のネイキッド版と分かった瞬間興ざめ。燃費?足つき性?どうでもいいわ。小さい柄におもちゃのような外装。そしてやはり豚のいびきのような排気音。テールランプはCBRとまったく同じ。・・・もういいや。
頼むからさ、男のバイク作ってくれよ男のバイク!私に言わせればどれもこれも女々しいんだ。大体、バイクを快適に乗ろうなんざ考え甘すぎる。快適に移動したければ乗用車乗ってくれよと言いたい。バイクは無理して根性で乗りこなすのが醍醐味だろうがっっ!。いつからそんなにひ弱になったんだ。・・・これもやっぱりユトリの所為か?
男KAWASAKI
じゃぁ男のカワサキは?とバイクを見てみるが、全てにおいてピンとこず・・・。
うーん。
ヤフオクで見つけたXR BAJA
どこか手ごろで良いバイクがないかいないと数ヶ月インターネットを俳諧していましたが、ヤフオクをみていて良い状態のXRBAJAが出品されているのを発見。
見たところ、1995年式。オプション大型ブッシュガード、ハンドルバーパット、DELTAマフラー、IRCタイヤ、リアキャリアにオプションのキックペダル付属。さびも少なそう。バッテリも新品にしてくれるとの事。値段は相場より10万は安いと思う。ただ、走行が1万km超えてるので自分にとっては微妙な値段。そして即決あり(1万高)。関東地区なので離れているけど輸送費を引いても安い。なにより消費税と言うわけの分からないお金と、業者に支払う内容不明瞭な「手数料」と言うものを支払うのが納得出来ないので、現車確認せずに落札と言う不安とヤフオクと言う信頼のない個人取引リスクを背負っていっちょ試しに落札してみるかと決断。トラブルがあったとしてもこれも勉強だ。スパイスィー!(by 山海嘉之)
ちょっと気になるのは配送は自分で手配せよと言うところ。そして、現車確認をしないので詳細な写真での確認ではなんとか許容範囲内ではあるが、どんな事があっても車両については何もクレームはいえない。まぁ、それは仕方が無い。
ヤフオクでバイクをポチる
一応、落札する前に気になる点を数点質問するとすぐに返答があった。評価はマイナスがあったが、どうやら相手方に問題があるようだったので一応その評価を信頼して「ぽちっ」た。オークションで10万を超える落札をするのは初めて。正直怖い。でももうコレしかない・・・。
落札してから連絡を待っていたが、24時間経っても連絡なし。まぁ、相手の都合もあるとは思うけど、千円、2千円の商品ならまだしも10万単位の商品なんだから、なにがなんでも速攻で対応せよとは言わないが丸一日放置はないんじゃないの?くしくも落札した日は鈴鹿8耐の日だったので、もしかしたら観戦しに行ってんのかな?即決を考えてないスケジュールでも組んじゃったのかね?と、時間が経つほどに不安な妄想が膨らんでゆく。
イライラしながら連絡を待っていると、その半日後に連絡雛形のままと言うのが良くわかる連絡がぺらっと届いた。
遅くなりましたぐらい書け。
バイクはバイク屋においてるから住所はこれね。入金先はこれね。と言う感じ。軽いなぁ・・・。あのね。もうちょっと情報があるやろうが。こっちは配送業者を手配して向かわせる必要があるんだから、バイク屋の連絡先電話番号とか担当者名とかいるだろうがい。と連絡するが、また返答なし。(実際には丁寧に書いてますよ(^^;)
おいおいおい。こんなんじゃ振込みできませんヨ。信頼性ゼロ・・・。
電話に出てくれない
一応電話番号が書いてあったので連絡してみるが出てくれない。留守電もオフ。・・・まったくやり取りが一方通行で意思疎通が図れない。こりゃキャンセルかな。いやだな。住所教えちゃったよ。なんか難癖いってくるんじゃあるめぇな。と、どんどん被害妄想を起こしてしまう。
もう一度昼休みの時間帯に連絡すると出てはくれたが、夕方に掛けなおすという事だったので待ってみる。あー、夕方っていつなんだか人によって違うよな。時間確認しとくんだったと後悔。私は待つのだっ嫌いなんだよ・・・。またイライラしながら待っていたら5時半に連絡があった。ぎり夕方だねぇ・・・。
まぁ、電話での対応は普通で、感じからして悪い人ではなさそうだった。必要な情報もらう約束と登録に必要な書類はあるのかと確認すると2枚必要な書類は1つしかなく、バイク屋さんに聞いたが大丈夫だとの事。私もその辺りを知らなかったので、そのバイク屋が言う事なら信頼する事にする。相手は仕事が忙しいのか返事はいちいち24時間後になり、更には休日は不定休との事。どんな仕事してんのか知らんが、対応に時間が取れない状況で手間の掛かる高額な商品を出品したら駄目でしょうがよ。話をしている中では問題ないのだが、今までの経験からして「返事はとても良いが行動を伴わない人」も多々居るのは確か。この方も例に漏れずと言う感じだった。終始、相手方から始まる連絡は無し。私からの連絡に遅れて何とか答えてると言う感じだ。チカラ要るわ~。
イライラしながらやりとりして、なんとかバイク屋の連絡先が分かった。バイク屋の方が平日でも確実に連絡が付くからこっちメインで話を進める。しかし相手はどうやら年配の方で、これもバイク屋と言うが、どうやら解体屋のような個人経営の方のようだ。まぁいい。
バイク配送業者
さて、次にバイク配送業者を選定。
色々な業者で見積もりをとってみた。
- アイライン:21,000円(ドアtoドア)
- クロネコ:5万円越え(ドアtoドア)
- BAS:29,000円:デポ止め
- バイクイズム:23,000円(ドアtoドア)
という事で、一番安いアイラインにしようと電話連絡をしてみるが繋がらない。話中か、呼び出し音が鳴っても出てくれない。盆前で混んでいると言う事もあるのだろうが、時間帯をずらしてもまったく繋がらず。恐らく、WEBからの見積もり返信はあったので、連絡はWEBオンリーというやつだ。必要な時にのみ相手方から連絡があると。まぁ、安さの秘密はこのあたりなんだろうな。急ぎの連絡がつかないのでは困る。安かろう悪かろうはもうこりごりだ。
BASさんはコールセンターがあるようで、このあたりは対応は非常にしっかりしている。でもいかんせん高い。そして、配送トラックがどうやらコンテナではなく天井の無いのオープンタイプなので長距離の場合は少し不安になるね。
クロネコは高すぎるので論外。
バイクイズムさんは昼に電話は鳴るが出てくれないと言う事が1度だけあったが、基本、時間帯をずらすと2,3コールで出てくれる。通常、バイク集配は日時、時間指定は出来ないが、イズムさんは融通は利く。また、オプションをつけると時間指定も出来るらしい。さらに、オークションでバイク販売した場合、イズムさんに手数料を払えばバイク代の代引き処理も代行してくれる(受け取ったバイク代は銀行振込み)。これは売り手にとってはありがたいサービスなのではないかと思う。それに、貴重品(書類など)は受け取らず、車体のみでそれ以外は保障外というところが多いのだが、バイクイズムさんは段ボール1箱(サイズ制限あり)まで無料で預かってくれる。これも嬉しいところだ。また、配送トラックはアルミコンテナ(8トン)なので天候に左右されず、大事なバイクを守ってくれそうである。と言うことで価格もそこそこなのでバイクイズムさんに決定。
イズムに決定
さて、このイズムさん、電話は繋がるが実際の申し込みはWEBオンリー。早速WEBから申し込む。1日後に電話で連絡があり、引き取りは翌日曜日、配達は翌々日曜日となった。まぁ、私の為だけに配送するわけではないので、しょうがないのだがちょっと待ち遠しい。
日付が決まったので、先方のバイク屋に連絡。対応には念を押してお願いする。引き取り時間は前日の夜に連絡が来るとの事だった。
そして、バイクの書類はバイクにつけれて送ればいいのだが先に登録しておきたいし、本当に1枚だけでいいのか確かめたいので郵送にて先に送ってもらう事とした。まずはちゃんと書類が来たのでバイク代金はこの時点で振込んだ。しかし、なかかなこの大金を振り込むのは勇気がいった。振込みに関して「確認したらすぐに連絡くれ」と言っておいたので、これは流石にすぐ連絡があったので安心できた。これであとはバイクを集配するだけだなと思ってたら、また問題発生。
書類が足りない
先に到着した書類をみると、軽自動車届出済証返納済確認書(オレンジ)だった。陸運局で色々調べると、確認書だけではだめで、新車登録したときに支払った重量税の証明としての軽自動車届出済証返納証明書と言う白い紙が必要になるのだが、廃車した陸運局と違う場合は、再度重量税を支払って交付する必要があるらしい。これはマズイっしょ・・・。
再交付するには廃車した陸運局で5年以内ならシャシナンバーの石刷りをもっていけば用紙代だけで再発行できる。車体を引き上げる前に番号の写しを取らないといけなかったので急いで連絡したのだが難しいとの事。売主が重量税を支払うからそれでお願いできないかと・・・。まぁね・・・、それで納得するならいいけどさ、自ら二重課税してどうするんだよ。と言いたいわけで。とりあえず、じゃぁ、それで書類は解決。
連絡が・・・無い
これで終わりかと思ったが、バイク引取り前日の土曜日。業者からは私に引き取り時間を知らせてくれるはずだったので、携帯を首から縄掛けて一日中まっていたのだが連絡なし。あれ?業者に連絡してみるが営業日外。そしてバイク屋に連絡するが、電源断で連絡不能。・・・またか。
まぁ、業者からはバイク屋に連絡が行っているんだろうと考え、明日また連絡すれば良いやと思ってたのだが、翌日昼になっても連絡がつかず。おい!大丈夫か?とソワソワしていて、午後1時ごろ連絡したらやっと繋がり、昨日業者から連絡はあったとの事。今日の午後5時から8時ごろまでに集荷すると言うことらしい。まぁなんとかなりそうだ。
バイク引き取りは終わったらしい
その後、予定の午後8時を超えても連絡がなかったので問題なく引き取れたのだろう。翌日業者にウェブから問い合わせると引き取りは完了したとの事でした。
ふう。これで峠は越えました。あとは配送業者からバイクをもらって、ナンバーを取れば終了だ。結局ヤフオクの取引ナビ15回全部使い切っってしまった。こんなの初めてだ。
来週の日曜日が待ち遠しい。
追記:2017年2月8日
昨年末にCRF1000Lアフリカツインが出てからというもの、バイク業界はとても活気が出てきた。嬉しい限りだ。後はタンクにつけてる暗いイメージのグラデーションホンダウイングマーク。正直あれは無い。ホンダの低迷さを物語っているマーク。文字通り、黄金期の黄金色のウイングマークに戻してほしい。
それから、数年前の流行りだったのかもしれないが、大型バイクの象徴である折角の2眼なのに片目点灯。あれは非常に勿体無い。X-ADVのように両目でしっかり光らせてほしい。
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