走行中いきなりエンブレがかかる
やっと一通りの修理が済み、快調に走っていたのですが、相変わらず
「ちりちりちり・・・」
と言う音がフロントフォーク辺りから聞こえてきます。
うーん?と悩んでいた矢先、
走行中になにもしていないのにエンブレが効き、
「がらららら・・・・」
と言う音が鳴り始めた。
んん!?
と思ったのもつかの間、何事も無さげに走れる・・・。一応止めてバイクを見てみたのだがなにもおかしい所は無い。なんだ?とおもって走り出すが、やはりアクセルをあけてトルクをかけると
「カラカラカラ!!」
と異音がする。
なんだろう?
チェーンスライダーが、無い
フロントから音がするようだがなにも問題はない。取りあえず走れるようだからあまりトルクを掛けないような形で目的地まで走らせる。バイクを降りてじっくり原因を探す。しかし、何もおかしくはない・・・。なんだろう?こりゃギアが逝ったか?と思っていたら、目に留まったのがリアサスアームに意味のない部品が一つ付いている。
あれ?こんな部品ついてたっけ?こんな意味のない部品見逃すわけがない。それにしてもなんか寂しいな・・・と考えてると、あ!これ、チェーンスライダーの留め金だ。と気が付いた。下側を見てみるとかろうじて付いているスライダーの残骸が。
そうか。スライダーが外れてドライブ側フロントスプロケットに絡みこんだんだ。という事は・・・恐る恐るフロントスプロケットカバーを外してみる。
こなごな
粉々になったスライダーとチェーンガードがへしゃげており、ニュートラルスイッチの配線を守るガードが2本折れてしまっている。
あらら・・・。
恐らくは、スプロケットにスライダが噛みこみ、チェーンがその分浮いてチェーンガードに当たり、その弾みでミッションケースの配線ガードにあたって砕けたと言う事だ。熱を持ったように変色しており、かなり強烈に擦った(たぶん火花出てる)のではないかと思われる。リアスプロケットには、溶けたと思われるそれがまとわりついている。
ニュートラルセンサー配線
かろうじて繋がっているニュートラルセンサー配線
良く切れなかったな・・・。配線を繋ぎ直し補強。そして、汚れを綺麗に取り去る。
部品を取り寄せる
取り寄せたチェーンスライダー新品と、残っていたそれを比較。
まぁ、お話になりませんね。
後日現象が出た場所辺りでスライダーの残骸の探してみたのですがそれらしきものが無く、恐らく粉々になってしまったのではないかと思います。あれだけ大きな部品が無くなるってのは、かなり粉砕されたようですね・・・。怖いな。新品スライダーを装着し、チェーンルブを塗っておく。
サンスター13T
さて、次はついでにフロントスプロケットも交換します。
サンスター製の13Tです。ちょっと形状が違いますが、装着には問題ありませんでした。恐らくは、かちゃかちゃ音はここからではないかと推測。
チェーンもこの際交換
そしてチェーンはダイドー製520VX2スチールを選択。
勿論カシメタイプ。クリップタイプは簡単でしょうけど怖いので止めた。
安物買いの銭失い
チェーンカッターが無かったので、一番安物をチョイス。これがまた安物買いの銭失い。
恐らく、チェーンカッターを検索すると必ず出てくるタイプです。私がよく利用する信頼の置けるサイトでの説明書きには420~428までとあった。しかし、他サイトでOEM製品と分かる全く同じ形をしているタイプが428~530までのチェーンカット、プレート圧入、カシメまで出来るとあります。どうみても同じやん?ちがうのかねぇ?色々サイトレビューを見て大丈夫そうだったのでここで購入したのですがダメでした。作り方が違うのか、同じ形をしているが製造工程が違うのか・・・。まぁ、中華製だからな。こんなの買う自分が悪いんだ。
どこがダメだったかというと、チェーンカット、プレート圧入まではなんとか大丈夫でしたが、カシメ段階で、チェーンジョイントピンをおさえる側のアンビル(鉄床)が不良で、しっかり押さえられてなかった為、カシメながらピンを奥に押し込んでしまう形になり、何回やってもカシメが失敗するのです。3回目のジョイントを壊した時点でやっとそのアンビルが不良だったと気が付いて、あとの祭り。
なんでこの一番大事な力のかかる部品がこんな構造になっているのか。神経を疑う。
今回のサイズは520。確かに規定サイズオーバーだが、もしサイズ内だとしても力をかけるとずれてしまう構造だ。普通考えると一体になっていて鋳造等から削りだしで作られる筈だ。それとも、フェールセーフとして無理な力が掛かった場合にワザとずれるように作っているのか?いやいや、製造工程を簡素化するためではないのか?と疑ってしまう。もしそうならば「安全性の為」と説明書きがあってもいい筈だ。いやしかしそうすると一度壊れるともう使えないという事か。補充部品としても売ってないじゃないか。それに説明書には520以上の場合のピンの抜き方の説明がある。という事は520以上でも使える前提だと言う事だ。(他のサイトでの説明書きにもこれは書いてある)。メーカーに問い合わせるとピン抜きだけは可能という苦し紛れの回答が。まったく・・・。
まぁ確かにサイズ違いなんだから文句は言えないので、一度クレームで返品を要求したが取り下げた。しかし、返品させてくれという申し入れがあったので、それならばという事で返品を行った。
やっぱね・・・。国産が一番ですよ。ええ。安かろう悪かろうだ。
DID「かし丸君」
気を取り直して、このチェーンメーカーのD.I.D(大同工業) かし丸君 E KM500R #50系フルセットを購入。
流石国産チェーン純正品です。しっかりカシメが確実に且、簡単にできました。
プレート圧入もカシメも、手ごたえで位置を知る事が出来るので安心して作業が出来ます。最初買ったその工具では、いちいち圧入加減をノギスで測って恐る恐る締めこむ必要が有った。
27㎜のメガネレンチ・・・
ただ、難点は19mmと27mmのメガネレンチが必要だという事。うーん。19mmはソケットでラチェットでも良いのかな?19mmぐらいなら普通あるかと思うけど27mmはなかなか持ってる人少ないんじゃないかな?今回はモンキーレンチで代用した。問題なく使えました。ただ、やっぱりメガネの方が安定するでしょうね。今回は取り急ぎだったので後々揃えておこうかと思います。専用のレンチが付属していれば良いのですが・・・。
それから、A,Bの位置決めピンは、力を入れると工具なしでスライドしてくれる構造だったのですが、ピンを抜かないと動かないのだと勘違いして、いちいち抜いて移動させようとしていた。なんだ面倒くさいな~とおもってたら、ピンの先にボールが付いていてスライドする事を知った。分かりにくいぜぇ?
チェーンガード交換
次にへしゃげたチェーンガードを比べてみます。
これでもたたき出して形状を元に戻していたのですが、やはり全然形がちがいましたね。こんなんで走ってたんだ。恐ろしや。でもまぁ、これが有ったからエンジンへの被害が軽減できたので良しとしよう。また同じ事が起きても防げるように新品を取り付ける。
これでチェーン駆動系は終了。
クラッチケーブルも交換
純正部品を注文するついでに、以前XLRでクラッチケーブルが切れたという苦い思い出があるので、未然に防ぎたいという事で思い切って交換しました。ちょっと軽くなったかな?
さて、作業が全て終了。
チェーンとスプロケットを交換してみて、ガラガラ異音は勿論消えました。そして気になっていた「ちりちり」異音も10分の一ぐらいになり、殆ど気にならないレベルまで小さくなりました。やはりスプロケットから出ていたのでしょう。やはり異音はなかなか出所を見つけるのは難しい。
これで安心して乗れるかな(^^
・・・と思って乗ってたら、また同じ異音再発。
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