SAS と SATA。
何が違うのか。処理、制御的には全二重、半二重の違いという事で、SASがサーバに選ばれている理由は判っていたが、ハード的には何がちがうのか。特に、2.5インチは外観や内部機器構成は同じなんじゃないのかと勝手に考えていた。
丁度、SAS2.5インチが壊れたので、自分で交換してみた。普段はメーカ保守業者に頼んで、しかも、電話一本で現地に派遣させているので、あまりそのディスク自体を見た事が無かったし、納品前のディスクを取り外して眺めるような余裕もなかった。そもそも、下手な事して壊れるのが怖いので、その辺りは手を出さないようにしていた。
で、これがSASとSATAの外観。
縦横のサイズは2.5インチなので同じ。しかし。
厚さは倍程違う。SATAは9mm(7mmタイプもあるね)、SASは15mm。値段に至っては10倍も違う。
基盤はぱっと見そんなに変わらない。インターフェイスもぱっと見はおなじだが、セパレータ等配置が異なる。
中身
開けてみた印象は、SATAとあまり変わらない。特筆すべきものではないが、固定ビスがプラッタ固定ビスを除き、全てプラスネジだった。SATAや昔のIDEでもトルクスネジが採用されているのだが、このSASに至っては、全てプラスだった。ただ、呼び径は1番の細かなネジ。昔のIDEなんかは、一般プラスドライバーで外せる、ハードディスク固定等で使うような大きなプラスネジだった。SATAになってからはほとんどがトルクスで側固定、プラッタのサイズが違うような仕様が殆どだった。SAS用途では、殆ど素人が手を出す事が無いので、コストの安いプラスネジにしているのかもしれない。安いって言っても、それでも随分高いんだけど。少しでもってとこか。
基盤を見てみる。表からだとSATAとセパレータの形が違うだけだと思っていたが、裏から見ると、もう一塊の端子が見える。これが双方向をなせる業なのか。なるほど、端子の数を増やすために交友インターフェイスの構造になっているのかと感心する。作り的にも色が違うのは勿論だが、各パーツパーツがしっかりした作りになっているような気がする。これには専門用語や何かかそういう作り方があるのかもしれないが。
堅牢な作り
プラッタを外して気が付いた。この厚さ15㎜を形作っている原因。SATA2.5インチでは通常、プラッタはガラス質の1mm程度の厚さのプラッタだ。少し力を加えると、ガラスが割れるように粉々になる。しかし、これはちゃんと金属で出来ている。このデバイスの要だから当然といえば当然。
少々叩いただけではびくともしない。厚さも1.5mm位はある。これが2枚入っている。そりゃ耐久性も高い訳だ。
蓋部分も3.5インチで使うような防磁鉄板が奢られている。これも流石SASといった所。高いだけある。それでも機械なので壊れる時はこうやって壊れる。そういえば、蓋を開けてぱっと見は全く異常がみられない。プラッタにも人間の目では傷も何も見当たらない。何故この状態で壊れたという事態になるのかが理解できない。繊細な仕組みなんだな。今はSSDというメモリが主流になってきており、コストが解決すればこの回転体の記憶装置も、かのフロッピー同様過去の産物となるのだろう。
今の世代の人が将来、
なんて話を後輩にする事になるのか。
話を聞かされた方はまた、その武勇伝に辟易する訳だ。(苦笑)
俺は昔ハードディスクってのを使ってたんだぜ。1テラが出た時はびっくりしたよ。今はペタが当たり前だけどさ~。